プラクティカルフォト講座・サイタカメラ教室・東京写真学園の体験コースに行ってみた

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benbowです。デジタル一眼デビューから体系的に写真について学んだことがないので、中途半端に知識が抜け落ちている気がして仕方ありません。また、どう撮ったら自分の思い通りの写真が撮れるようになるのか、自分の写真のダメなところがどこなのかも知りたい気持ちもあります。

ということで、体系的に写真を学ぶことができそうな写真教室に興味がわいてきて、ここ最近で3つの教室の体験コースに参加してみました。それぞれ特色がありましたが、参加してみた感想をまとめてみようかと思います。ではさっそく。

プラクティカルフォト講座・サイタカメラ教室・東京写真学園それぞれのキャッチコピーを並べてみる

プラクティカルフォト講座のキャッチコピーはこれ

短期で資格も取れる!身に付く写真講座

プラクティカルフォト講座では資格取得を特色として打ち出しているようですね。写真やカメラの世界では資格が必要なシーンが限られている1ので、あまり取りざたされることはないように思いますが、プロ以外であればニーズがありそうです。

また、プラクティカルフォトの名前が表すとおり、知識だけではなく実践的な撮影技術が身に付くこともアピールしていますね。座学中心ではなく、実際に撮りながら体で覚えるということもうたっています。

女性プロカメラマン監修や女性目線もうたっているので、写真を始めたばかりの初心者ではなく、初級者の女性が主要なターゲットのような印象を受けます。

サイタカメラ教室のキャッチコピーはこれ

写真が上達すると、人生は100倍楽しくなる。

サイタカメラ教室は写真を楽しむことを前面に押し出しています。ウェブサイトのデザインなどが最近のトレンドに合わせてある印象で、ライト層に向けたメッセージが多いように感じますね。

スマートフォン対応のサイトが利用できたり、カメラ教室の中では最安値水準であることもうたっているので、やはり主要なターゲットは若年層かつライト層なんだと思います。



東京写真学園のキャッチコピーはこれ

さあ、スタートしよう。フォトライフの新提案。
好きなことを仕事にしたい、あなたの想い叶えます。

東京写真学園は写真を趣味で楽しみたい人向け、プロとして活躍したい人向けそれぞれのキャッチコピーですね。

趣味の写真についてはこれから写真を始めてみようかなという初心者がターゲットですね。デジタル一眼の貸し出しもうたっているので、より強くそういった印象を受けます。ちなみにサイタカメラ教室よりは若年層寄りでもないような印象です。

一方、プロを視野に入れた方については専門学校でよく見かけるキャッチコピーといった印象なので、主に学生がターゲットなのかも知れません。

キャッチコピーから見たターゲット層をまとめると

キャッチコピーやサイトの内容や構成から見えてくる、主要なターゲット層はこんな感じでしょうか。

写真教室 主要なターゲット層
プラクティカルフォト講座 女性初級者で何らかの資格が欲しい人
サイタカメラ教室 若年層かつライト層の初心者
東京写真学園 年齢層問わず初心者
プロフォトグラファーを目指す学生

体験コースの内容と受講してみた雑感

評価の多くは講師に依存するところが大きい

それぞれの写真教室の色はもちろんありますが、体験コースで評価する場合は担当講師の良し悪しが大きく影響しますね。もちろん各写真教室の方針に沿った講義内容だとは思いますが、それでも担当講師の印象が評価の半分以上を占めるように思います。

大前提としてこれを念頭に置いた上で、それぞれの写真教室の体験コースに参加してみた雑感を書いてみましょう。

プラクティカルフォト講座の体験クラスに参加してみた

体験クラスの内容の前に、まず教室にたどり着く難度が高めだったということを書いておきましょう。

新宿駅徒歩7分とありますが、場所は新宿駅と新大久保駅の真ん中辺り。私は新大久保駅から歩きましたが、距離的にはそう遠くないのでその点は大丈夫。ただ、教室付近までは迷わず行けたものの、教室が奥まった場所にあるのでここで迷う可能性が高いかも知れません。更に入り口がマンションの一室のような感じで「入っても大丈夫?」と思わせるような佇まいなので、少し心配になります。

ドアを開けて教室に入ってみると、新しくはないものの明るい雰囲気の室内で、少し安心できます。

当日の体験クラス参加者は私たち夫婦を含めて7名。講師は1名で90分枠の講座でしたが、参加者全員に何とか目が届くかな、といった人数構成ですね。実際のクラスもこの程度の人数であれば無理のない範囲かなと思います。

当日の参加者は女性比率が高く、7人中5人が女性でした。また、私を含めて男性は1人参加ではなく男女ペアでの参加。やはり女性を主要ターゲットにしているんだろうなあ、と思わせる構成ですね。

体験クラスでの講義内容は、知識を得るための座学はとても少なめで、実際に撮影しながら学んでいくスタイル。例えば「カメラの構え方はこう持ったらここに力が入るからブレやすい」であるとか、「ポートレイトの場合はこの目線で撮ると綺麗に写る」といったようなことを、ダメなパターンと理想のパターンの両方を撮らせてみて体感しながら覚える形でした。

担当講師はフリーカメラマンの田原朋子さんでしたが、体験クラスの雰囲気は明るく楽しくな印象。これは講師の力によるところが大きいと思いますが、私も含めて参加者はすぐに緊張がほぐれて楽しみながら受講できていたと思います。この講師であれば通ってみたいなと思わせてくれる、魅力のある方でしたよ。

サイタカメラ教室の体験レッスンに参加してみた

サイタカメラ教室はウェブサイトから体験レッスンに申し込むと、間もなく確認の電話がかかってきます。申し込み日程の確認や自前のカメラの有無、当日の案内などが連絡の内容ですが、対応は丁寧な印象。また、体験レッスンのカメラコーチ(と呼んでいるようです)からメールが届き、当日講評するための写真を3枚送付して欲しい旨の依頼がありました。こういった対応があったので、自動応答メールなどの機械的な対応と違って一人ひとりに時間をかけているように感じて好印象でした。

サイタカメラ教室の場所は渋谷駅から徒歩5分と立地的には良い場所ですね。入口は少し分かり難いですが迷うほどではありません。雑居ビルの一室なので、ビルの入り口やエレベータなどはやや古さを感じる印象ですが、中に入ってみると新しくてモダンな印象の教室でした。教室の(部屋としての)雰囲気は、他の教室と比べて最も良いと思います。

当日の参加者は私たち夫婦を含めて9名。講師は1名で90分枠なのはプラクティカルフォト講座と同じですが、講師1名に対する参加者の比率が少し多めですね。実際、プラクティカルフォト講座よりも一人に対する対応が若干希薄に感じられました。

体験レッスンの内容は、参加者それぞれの簡単な自己紹介と、事前提出してあった写真の講評に比較的多くの時間を使っていました。サイタカメラ教室では、この「講評」を大事にしているとのことでしたが、私はこの講評に物足りなさを感じてしまいました。

実は、体験レッスンの申し込み確認電話やカメラコーチ宛ての講評用写真の送付時に「自分の写真で良くないところを指摘してもらうことに期待している」旨を伝えていたんですが、当日の講評では私を含めて他の参加者に対しても「良く撮れてますね」「視点が良いですね」など、褒めるだけに終始していたので少々残念だったというのが物足りなさの理由です。まあ、営業的な視点で言えば提出写真にダメ出しはできないとは思いますが、もう少し何とかならなかったのかというのが正直な感想です。

サイタカメラ教室の案内によると、カメラコーチはプロカメラマンの中から倍率100倍で選出していることを売りにしているようですが、講師の魅力としては他の教室と比べて最も低く感じてしまいました。ごめんなさい。まあこの辺は合う、合わないもありますからね。

ただ、何より気になったのは体験レッスンが一通り終了してからの入会案内。「今この場で入会するか否かを決めて欲しい」というもので、帰宅後に考えてから申し込むという選択肢がなかったことです。いったん帰してしまうと入会に至る割合が極端に減ってしまうことは想像できますが、人によっては強引に感じられるようなこの進め方は印象が良くないですね。



東京写真学園の体験レッスンに参加してみた

東京写真学園は体験レッスンへの申し込みに対するアクションが最も淡泊な印象。自動応答メールと簡単な案内だけだったので、少し寂しいくらいです。

場所は渋谷駅東口から徒歩1分と、他の教室と比べて最も良い立地ですね。渋谷駅から迷う要素はまったくありません。建物は雑居ビルの一室で年季の入った印象。サイタカメラ教室のようなモダンな部屋ではなくて、まさに教室、実用主義といった感じです。

体験レッスンの参加者は私たち夫婦を含めて7名程度。講師は1名で120分枠と他の教室の体験コースと比べて少し長めの時間です。

体験レッスンの内容は基礎知識の座学(絞りとシャッタースピード、ISO感度の関係)と、実際にカメラを操作しながらの確認から始まって、モデルさんを呼んでのポートレイト撮影の流れ。基礎知識の座学は全くの初心者が聞いた場合は少し難解かも知れませんが、その後に各自のカメラを使ってマニュアルモードで試写してみることで、それぞれの値がどう反映するのかについて理解を深める進め方だったので、分かりやすい内容になっていたと思います。

ポートレイト撮影は教室のストロボに自分のカメラを接続してのスタジオ撮影風体験で、モデルさんに声をかけながらの撮影は少し気恥ずかしいながらも楽しい体験でした。

体験レッスンの担当講師はプロカメラマンの佐藤和恵さんでしたが、軽妙な語り口で参加者の緊張をほぐしながらの座学と、気恥ずかしさのあるモデルさんとのコミュニケーションを促して撮影を楽しませる気遣いなどがあって好印象。少々SONY機ディス気味なところはご愛嬌といったところですが、こちらの講師も教わりたいと思わせてくれる方でした。

本コースの構成と料金で比べたらどこが良い?

本コースの構成と料金を並べてみる

プラクティカルフォト講座、サイタカメラ教室、東京写真学園それぞれの本コースの構成と料金を比較しやすいように並べてみました。こんな感じです。

プラクティカルフォト講座

入会金10,800円

コース 受講前提 時間 料金(税込) 1時間あたりの料金
認定講座2級 入会 120分
×6回
68,688円 5,724円
認定講座準1級 認定講座2級 120分
×6回
69,768円 5,814円
認定講座1級 認定講座準1級 120分
×6回
148,176円 12,348円

サイタカメラ教室

入会金8,000円

コース 受講前提 時間 料金(税込) 1時間あたりの料金
基礎Ⅰ 入会 90分
×6回
12,000円/月 4,000円
基礎Ⅱ 基礎Ⅰ 90分
×6回
12,000円/月 4,000円
実践 入会 1年間
(90分
×24回?)
12,000円/月 4,000円?

東京写真学園

入会金10,000円

コース 受講前提 時間 料金(税込) 1時間あたりの料金
はじめての
フォトレッスン
(入門~初級)
入会 120分
×12回
58,000円 2,417円
レベルアップ
フォトレッスン
(初級~中級)
入会 120分
×12回
58,000円 2,417円
ステップアップ
フォトレッスン
(中級)
入会 120分
×12回
58,000円 2,417円
クリエイティブ
フォトレッスン
(中級~上級)
入会 120分
×12回
58,000円 2,417円
クリエイティブ
アドバンス
(上級)
入会 120分
×12回
58,000円 2,417円
屋外撮影
フォトレッスン
(中級~上級)
入会 120分
×12回?
58,000円 2,417円?
はじめての
モノクロプリント
(初級~上級)
入会 120分
×10回
58,000円 2,900円

上記はフォトレッスンコース。これら以外にプロカメラマンコース、フォトショップコース、ワークショップもあり。

本コースの構成と料金の観点では東京写真学園が良さそう

受講可能なコースの自由度がもっとも高いのが東京写真学園。というよりも、他の教室の自由度が低いと言った方が良いかも知れません。

プラクティカルフォト講座については資格取得という名目があるので飛び級はダメ、という論法は分からなくもないですが、もう少し融通を利かせても良いように思います。サイタカメラ教室については実践コースからの選択肢はあるようですが、基礎Ⅰと基礎Ⅱは順に受講することが前提なので、やや自由度が低いと言ったところでしょう。

料金面では単純にコースごとの金額を比較すると分かり難いので、時間あたりの料金を見てみましょう。プラクティカルフォト講座は認定料込みの料金でまとめているので最も高額ですが、事実上はこの認定料も受講料の内訳と考えた方が良いと思います。最安値水準をうたうサイタカメラ教室は、時間当たりの料金で見るとそれほど安価であるようにも見えませんね。

ということで、本コースの構成と料金面の観点から判断すると東京写真学園がおすすめと言えそうです。

体験コースの印象も含めて総合的に判断したおすすめの写真教室はこちら

体験コースの担当講師の印象が最も良かったのはプラクティカルフォト講座。次点で東京写真学園の順ですね。恐らく体験コースの担当講師は各教室ともエースを投入していると思いますので、講師の良し悪しにばらつきがあると参考にならないかも知れませんが、ある程度の指標にはなりそうです。

体験コースの内容の観点では、プラクティカルフォト講座は知識よりも撮影技術を主体に、サイタカメラ教室は講評を大事に、東京写真学園は知識と撮影技術を併せてといった感じでしたが、これは受講する方が何を求めているかによって評価が分かれそうです。私の場合サイタカメラ教室の講評中心の考え方は魅力を感じるんですが、残念ながらその講評がゆるふわな感じだったので低評価。プラクティカルフォト講座と東京写真学園は甲乙つけがたいように思いましたが、東京写真学園の方がより時間をかけていて詳しく教えてくれた印象でした。

体験コースで感じた難度ですが、東京写真学園が最も高いと思います。デジタル一眼を持っておらず、絞りやシャッタースピードなどの用語を一度も聞いたことがないという方などは、(わかりやすく教えてはもらえそうですが)少しハードルが高いかも知れません。次点はプラクティカルフォト講座、サイタカメラ教室はより初心者向けでライトな印象でした。

これらすべての評価を含めて、私がおすすめするのは東京写真学園です。

どの写真教室であってもある程度の費用が必要になるので、それに見合った知識や技術を得たいですし、趣味の技術を高めるという意味では楽しむということも大切にしたいと思っています。後者だけであればサイタカメラ教室がおしゃれで楽しくライトに(費用の総額も安価で)受講できそうなので、目的がその辺りであればおすすめです。私のように前者も含めて重要なポイントだと考える方は、内容が充実していて選択肢も多い東京写真学園が良いと思います。幅広く受講しようと思ったら総費用は高くつきますが、各コースの時間あたりの費用は最安値なので受講の価値も高いと評価しました。

プラクティカルフォト講座は何しろ費用が高いのが難点ですね。担当講師の方が魅力的だっただけに残念です。料金改定があれば最有力になるかも知れません。

最後に

3つの体験コースに参加してみましたが、実は旅行を始めとした予定が多めに入っている時期だったので入会は見合わせてしまいました。写真教室への興味を失ったわけではないので、実際に体験された方の意見も色々と聞いてみた上で再度検討したいと思います。


  1. いわゆる写真館などで写真技能士の資格が必要かも、といった情報くらいしか見あたりません 

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