benbowです。前回のエントリに続いてトラピックスのカンボジア・シェムリアップでアンコール遺跡群を巡る旅の2日目です。1日目はほぼ移動だけだったこともあって写真が少な目なエントリでしたが、2日目からは遺跡群での風景を中心とした写真多めで書きますよ。
2日目前半・アンコールトム
朝食ビュッフェのコーヒーはベトナムコーヒー?
エンプレス・アンコールホテル(Empress Angkor Resort & Spa)での朝食ビュッフェは朝食チケットを渡す形式。清潔で良い雰囲気の店内には色とりどりの料理が並んでいます。卵料理や麺類はその場でオーダーして調理してくれるスタイル。麺はカンボジアの米麺クイティウのほかにラーメンときしめん風の3種類があって、好みのものをオーダーするんですが、やはりここはクイティウでしょう。味の方はクセがなくあっさりしていて、朝食にぴったりな感じです。
アジア系の料理はクセがあって苦手という話もよく聞きますが、私は多少クセがあってもまったく問題なく、むしろその方が好みだったりもするので食事は概ねどこでもおいしくいただけます。海外旅行にはもってこいの味覚ですね。
食事を終えて食後のコーヒーを飲んだ際に思ったのが、「これってベトナムコーヒーなのでは?」ということ。というのも、以前ベトナムへ旅行した際に飲んだほんのりと甘い香りがするコーヒーと同じテイストでしたし、ベトナムは隣国で輸入品も相当量あるようなので、そう感じたんですね。
で、このエントリを書きながら少しカンボジアのコーヒー事情を調べてみると、カンボジアはベトナムと同じロブスタ種を中心としたコーヒーの産地なんだそうです。ということは、ホテルで飲んだコーヒーはカンボジアコーヒーだったかも知れませんね。日本で流通しているコーヒーの多くはアラビカ種なのであまり馴染みのない味ではあるんですが、あの香りは一度試してみる価値はありますよ。
ちなみにベトナム旅行のお土産で買ってきた「リスのマークのコーヒー」で有名なCON SOC COFFEEがAmazonでも買えるようなので、コーヒー好きな方はぜひ一度試してみてください。
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アンコール遺跡群の観光に必要なANGKOR PASS
アンコール遺跡群の観光には観光用の遺跡入場パスが必要で、観光前にその場で撮った顔写真が入ったものを購入します。今回のツアーで使ったのは1週間のうち3日間利用可能な隔日3日券。お値段は$40ですが、ツアー料金に含まれているので支払いの必要なし。そこそこ高めなお値段ですが、2017年2月からは更にお高くなるそうで、3日券は$62だそうです。外国人観光客向けなのでこんな感じなんでしょうが、現地の物価からすると相当な料金です。
遺跡の入り口や道中の詰所などにスタッフが常駐していて、このパスを確認しています。1日のうち最初の遺跡観光ではパス裏面の〇印にある日付に穴を空ける形ですね。結構しっかりと顔写真と見比べたりしている様子だったので、そこそこチェックは厳重なのかも知れません。
アンコール・トムの観光は南大門から
アンコール遺跡群最初の観光はアンコール・トムから。現地ガイドのトムさんによると、「アンコール」はサンスクリット語で「都市」を、「トム」はクメール語で「大きい」を表すということでした。その説明にあわせて「トムは大きいの意味、僕も大きいよ、Hahaha!」とアピールしていましたが、受け取り方によっては下ネタにも聞こえるのであまり連発しない方が良いよ、と教えてあげた方が良かったかも知れません。まあ楽しいので良いか。
大きな都市の名前を冠するだけあって、この遺跡はかなりの広さがあります。Google Mapで見てみるとこんな感じなので、3km四方といったところでしょうか。
アンコール・トムへの入り口は遺跡の東西南北にありますが、私たちは南側にある南大門から入ります。最も有名な門なので観光客も多く、観光客を乗せたトゥクトゥクの車列が並んでいます。昨夜私たちが乗ったトゥクトゥクは何とも地味な色味でしたが、カラフルな車体も多いですね。
色鮮やかな乗り物を見ると写真に収めたくなるんですが、鮮やかな色合いだなと感じた通りにはなかなか撮れないのでもどかしさも感じます。並べて停車していたりすると撮りやすいんですが、動いているとなお難しいですね。
南大門をくぐってアンコール・トムに入ると、バイヨンへ続く道端にそびえる樹木をクレーンで整備する光景に出会いました。かなりの高さがある木の枝を伐採しているようですが、枝の切り落としぶりが何とも豪快。さすがに道を歩く観光客の頭上には落としませんが、そこそこ近い位置であっても気にせず落としてきます。日本ではちょっと考えられないような安全管理体制ではありますが、日本が過剰なだけなのかも知れません。
そのまままっすぐ進むとバイヨンに至るわけですが、何しろアンコール・トムは広いので、南大門から中心部のバイヨンまでは1.5km程の距離があります。歩いて行ける距離ではあるんですが、私たちはいったんツアー車に乗って移動。こんな短距離の移動でも、私たち2名だけのツアーなのでサクッと乗降してしまえるのでスムーズです。これが人数の多いツアーだと集合と乗降だけで結構な時間をとってしまうので、こうは行きませんね。
バイヨンの前まで来たところでふと後ろを振り返ると象がゆっくり歩いています。どうやら観光客向けの象乗り体験のようで、少し調べてみると(コースにもよりますが)概ね1人あたり$20~$25程度だそうです。私は以前タイで象乗りを体験したことがあったんですが、予想以上の高さで結構迫力がありました。乗り心地も思ったほど悪くはなかったので、乗ったことがない方は一度体験してみるのも一興ですよ。
バイヨンの四面仏は壮観だけど、写真的には観光写真になりがち
ここに限った話ではないんですが、有名な観光地の有名なオブジェはどうしても観光写真になってしまって、写真としては面白味に欠けることが多いように思います。ということで、有名な四面仏が並ぶ写真はありません1が、観光としては歴史を感じさせる壮観さで一見の価値ありです。四面仏はそれぞれの表情が少しずつ違っていて、その違いを見ているだけでも味わい深さがあります。
トムさんによると「京唄子に似てる顔があるよ」とのこと。どれどれと見てみるとなるほど納得。確かにとても似ていて、モデルが京唄子だと聞いたら信じてしまいそうなくらいには似ています。「バイヨン 京唄子」でググると相当数がヒットするので、日本人観光客向けの有名なネタなんでしょうね。どれくらい似ているかはググって写真を見比べてみてください。納得できると思いますよ。
バプーオンの意外な写真スポット
バイヨンを後にして、次は寺院へ至る空中参道が有名なバプーオンへ。この空中参道は、円柱状の支柱に支えられた参道が、その両脇にある池の景観と合わせて空中に浮かんでいるように見えることからこう呼ばれているそうです。
バプーオンの建物自体はそれほど目を引く感じではないんですが、この空中参道はなかなか絵になります。とは言え、バイヨンでも感じたような観光写真を撮るのも残念だよなあなどと考えていると、トムさんが「良い写真スポットがあるよ」と一言。意外なことに、その場所は空中参道の基底部でした。かがみ込まないと入れないような高さのそこに足を踏み入れてみると、整然と並んだ円柱と射し込む光がずっと先まで続く様子に目を奪われました。
どうやらトムさんは少し写真に興味があるようで、「お客さんが持ってるような大きなカメラを買うのが夢なんだよね」とのこと。私のカメラはα7Sなので比較的コンパクトなんですが、SEL70300G
を付けているとさすがに大きく見えるのかも知れません。
そんなトムさんの話を聞きながら$200程度と言われているカンボジアの平均月収を思い出すと、カメラを買うことが「夢」だと言ったことも大げさな表現ではないように感じます。日本語ガイドは比較的高収入のようですが、経験年数の長いベテランのガイドでようやく$1,000を超えるくらい2という話もあるようなので、デジタル一眼は高級品にあたるんだと思います。
カンボジアの平均月収とスマートフォン普及率のアンバランスさ
カンボジアの平均月収は$200程度という話ですが、シェムリアップの若者たちの多くはスマートフォンを愛用しているようです。スマートフォンを売っている店も多いですし、SIMもその辺の露店でも売っているような状態なので、普及度はかなりのものでしょう。ということは、カンボジアのスマートフォンは安いのか?とも思うんですが全くそんなことはないようです。安いものでも$200程度、iPhone6なら$800はするそうで、平均月収とのアンバランスさが不思議で仕方ありません。
実際どうやって買っているのか少し調べてみると、マイクロファイナンスという個人向け小口ローンを利用しているようです。分割払いなので月々の支払は楽にはなるんでしょうが、それでも支出に占める返済金の割合は大きいはず。どうやらカンボジアでは良いスマートフォンを持っていることがステータス、という風潮があるようなので、それが理由で(たとえ総額が割高になろうとも)買ってしまうのかも知れませんね。
ということで、カメラに興味のあるトムさんの話からスマートフォンの話に脱線しましたが、バプーオンから象のテラス、ライ王のテラスなど巡って、アンコール遺跡群最初の観光地、アンコール・トムを後にしました。
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