RAW現像の是非を語るのではなくシーンやワークフローで考えよう

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benbowです。α6000とα7Sで1年半ほどJPEG撮って出しでの撮影を経験して、その後にRAWで撮り始めて1年以上が経ちました。ここらでRAW現像についての私の考えを書いてみようかと思います。RAW現像についてはその是非(というかそれぞれの写真観のようなもの)が語られているのをよく見かけますが、これはもう正解のない議論というか宗教論争に近いものだと思うので、少し別の観点から書いてみます。

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JPEG撮影とRAW撮影の特徴

RAWは階調の情報量が多くて調整しやすく、JPEGはファイルサイズが小さくて扱いやすい…というような話ではなく、少し別の観点からそれぞれの特徴を見てみましょう。

まずRAWでの撮影ですが、撮影時にホワイトバランスやクリエイティブスタイル1を気にする必要がない2ので、カメラ操作の手数がJPEG撮影と比較して少なくなります。反面、撮ったその場で液晶画面やEVFに表示される写真が仕上りのイメージと乖離していることが多くなりますね。また、データサイズがJPEGと比較して格段に大きいので、カメラやSDカードの性能によっては「連写が詰まる」ことがあるかも知れません。

JPEGでの撮影は、撮りたいイメージに合わせてその場でホワイトバランスやクリエイティブスタイルを設定する必要があるので、この辺りのカメラ操作が増えることになります。当然、液晶画面やEVFで仕上りに近い(撮って出しなら仕上りそのままの)イメージがその場で確認できます。連写についてはカメラやSDカードの性能限界まで使えるというところでしょうか。

撮影シーンでJPEG撮影とRAW撮影を考える

それぞれこんな特徴のあるJPEG撮影とRAW撮影ですが、どちらを選ぶかを撮影シーンに合わせて考えてみます。例として、私が最も多く写真を撮る旅先の撮影シーンで見てみましょう。

旅先で撮りたくなる被写体は数多くありますが、素晴らしい自然や街並みなどの風景を撮る場合は、比較的JPEG撮影の方が合っているかも知れません。被写体が風景であればその場で設定のための時間がとれることも多いので、カメラ操作の手数が多くても問題ありません。撮りたいイメージを固めた上でクリエイティブスタイルやホワイトバランスを調整して、その場で撮った写真を確認しながら納得がいくまで撮っていく感じですね3

風景写真

被写体が風景であればその場で設定のための時間がとれる

同じ自然や街並みでも、写真の主体が人になることもあります。旅先の風景を背に、絵になる人(達)の自然な様子を撮りたい場合などがこれにあたりますが、こういったシーンではタイミングが命。その人(達)がその場にとどまっているとは限りませんし、絵になる仕種の瞬間を切り取りたいようなこともあります。こういったシーンではカメラを構えてサッと撮ることが必要になるので、操作の手数が少ないに越したことはありません。そういった意味で、この観点ではRAW撮影の方が合っていると言えます。

人が主体の風景

瞬間を切り取りたいこともある

旅先では珍しい動物に出会うこともありますが、彼らを撮ろうと思ったら連写を使いたくなる4かも知れません。連写性能を最大限に引き出そうと思ったら写真のデータサイズを極力小さくしたいところですが、こういったシーンでは被写体に近付けなかったり動きが素早かったりするので、トリムも必要になるかも知れません。これらのバランスを考えると、JPEGの最大サイズで撮るのが合っていそうです。

動物の写真

これは連写ではないけれど

撮影シーンによってRAWかJPEGのどちらでの撮影が合っているかが異なりますが、シーンごとにRAW/JPEGを切り替えるのは面倒なのが実情です。自分にとってどういったシーンが多くあてはまるかを振り返ってみて、より多い方に合わせて選択するという考え方もありますね。

ワークフローでJPEG撮影とRAW撮影を考える

撮影シーンとは別の観点で、写真を撮るところから保管や共有、公開までの流れ(ワークフロー)でも考えてみましょう。

まず、写真は撮ったらすぐに公開・共有するというワークフローの場合は迷わずJPEG撮影でしょう。私も昔はこの流れで、カメラからEye-Fi5でスマートフォンに自動転送、スマートフォンではGoogleフォトに自動アップロードという環境にしていました。写真を撮ったら自動的にクラウドストレージに写真がアップロードされた状態になるので、Google+6でその場で共有するなんてことも簡単にできました。

公開や共有に即時性がいらない場合は、ワークフローのうち「写真の整理」をどこに置くか、またはどれだけの時間をかけるかで考えると良いかも知れません。そもそも写真の整理がワークフローになかったり、ほとんど時間をかけない場合(恐らく失敗写真も含めて全てフラットに保管したり、あるいは撮ったその場で不要な写真を削除したりする流れ)は、JPEG撮影の方が合っているでしょう。RAW撮影の場合は撮った後に現像の時間が必要になるので、撮影後の整理に時間をかけないワークフローの人には合わない可能性が高いと思われるためです。

これとは逆に、撮影から帰ってきて不要な写真や気に入った写真を整理して、アルバムにまとめたり公開や共有したりするようなワークフローの人はRAW撮影でも良いかも知れません。写真を整理する流れに現像を組み込む形であればワークフローが大きく変わることもないので抵抗感が少ないように思います。また、現像用アプリケーションとしてデファクトスタンダードなLightroomは、写真の整理にも威力を発揮するので、そういった意味でも合いそうですね。

JPEG撮影とRAW撮影、どちらも経験してから

私が最初にデジタル一眼を買った際には当然のようにJPEG撮影でしたが、α6000を購入した頃には少しRAW撮影が気になり始めていました。冒頭で書いたようにα6000を使い始めてから1年半ほどはJPEG撮って出し、その後は現在まで1年以上RAWで撮っていますが、これはJPEGとRAWのどちらでの撮影が自分に合っているかを知りたかったためです。それぞれある程度の期間で試してみましたが、結果として自分にはRAWで撮影して現像という流れが合っているようです。

JPEGとRAWの何れかだけしか経験のない方は、是非とも両方をある程度の期間試してみて、本当に自分に合っているのはどちらなのかを見直してみるのも良いですよ。

ちなみに私のワークフローは撮影→NASにRAWを保存→整理+現像してNASに書き出し→アルバムとしてまとめという流れですが、NASからAmazon Driveへの自動アップロードなども設定しているのでかなりスムーズな運用になっていると自負しています。この辺については別のエントリで詳細に書く予定ですが、結構参考になると思いますのでご期待ください。


  1. ソニーでの呼び方です。ピクチャースタイルやピクチャーコントロールなど各社で呼び方は違いますが、撮影シーンに合わせた彩度やコントラストなどのプリセットのことです。 
  2. 撮影時に仕上りのイメージに近付けるためにホワイトバランスを調整したりすることはあるので、必要性がないわけではありませんが重要度は低いですね。 
  3. こういった風景撮影であっても極端な逆光の場合だけはRAW撮影の方が合っています。カメラにHDR機能があっても明暗差の補正がそれだけでは不十分なことも多いですからね。 
  4. 実は私はこういったシーンでも連写を使うことはほとんどありません。連写が肌に合っていないというか…明確な理由があるわけではないんですが、どうも苦手です。 
  5. 当時はWiFi機能付きSDカードはほぼこれ一択でしたが、現在はアイファイジャパンが解散して、東芝のFlashAirに技術が受け継がれているらしいですね。 
  6. 知名度は低いですが、息の長いSNSのひとつです。本来的なSNSの使い方を理解している人が多いかも。人が少ないので牧歌的な雰囲気でもありますね。 
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